motor:brushlessdcmotor

ブラシレスDCモータ

メーカのデータシートによって単位の変換がまちまちなので注意する
サーボモータデータとドライブパラメータ間の比較と適切な変換方法

ホールセンサでスイッチングすれば回る.
Protect your BLDC motor drive with cycle-by-cycle current limit control – part 1

エンコーダを使わずに電流から角度を推定する.
VESCとかODriveで実装されてるやつ→Sensorless Control of Surface-Mount Permanent-Magnet Synchronous Motors Based on a Nonlinear Observer
SPMでもセンサレスできるよというのがポイント
負荷が増えても応答は良さそう.ただd軸電流が結構振動する.

位置、速度の情報はエンコーダ、レゾルバにより取得可能。
加速度の制御には、時間の物理量の次元が同一であるモータの電流を制御することで実現する。
トルク制御系の内側に外乱オブザーバを付加することで、モータの出力トルクのみでなく、負荷機械の外乱トルクまで推定可能。
負荷機械の慣性モーメント変動がなければ加速度を制御することと同等になる。 誘導モータ、永久磁石同期モータはベクトル制御が成立することで、トルク伝達関数を定数化できる。出力トルクの瞬時値とq軸電流が比例の関係となる。

電流制御器の設計にはモータの抵抗とインダクタンスを知りたい.抵抗はマルチメータで抵抗を計測すればいいがインダクタンスはモータの種類によっては角度依存があり,テクニックが必要,
LCRメータ使って静的に測定が可能. PM モータの d,q 軸インダクタンスの測定法

ひとまずオシロスコープを使用する。駆動して計測する方法は後日実装
オシロスコープで3つのうち2つをプロービングし、軸を回す。このとき2端子間には回転数に応じた電圧が発生する。 周期からモータの電気角速度を求める。電圧の基本波成分の実効値を電気角速度で除したものがの電機子鎖交磁束の実効 値(誘起電圧定数)となる。

昔ヤフオクで入手したMaxonMotor EC-4pole_488162の電圧波形。電圧がきれいな正弦波をしているため基本波成分としてはこの正弦波をそのまま利用しても良さそうだった。
オシロスコープのカーソル機能を利用して周期を計測する。
電圧に関してはピーク間電圧であるため、ここから電圧実効値に変換する。片振幅にするため2で割り、更にピーク電圧から実効値を求めるため√2で割る。

永久磁石同期電動機のパラメーター化
PMモータのdq等価回路定数の測定法
パワーアナライザによるPMSM のモータパラメータの同定
特性が不明なモータ定数の見つけ方 主要なモータ定数であるトルク定数と誘起電圧定数の概略値を実測から求める方法について解説します。

PIレギュレータが一般的
電流制御系はd,q軸の直流電流に分解可能。巻き線抵抗R、インダクタンスLによる一時遅れ系
PIレギュレータは積分時定数、比例ゲインの設計パラメータがある。
積分時定数の逆数を固定子巻き線の折れ点角周波数(電気時定数)に合わせることで、零極相殺により電流制御ループの一巡伝達関を積分要素の形にできる。 比例ゲインの調整により、目標の電流応答時間を達成することが可能。

零極相殺で不安定な極が零点で消えてしまうとよろしくない.
不安定な零極相殺が存在すると,フィードバック制御系は内部安定ではない.→初期値によって不安定極が残り発散してしまう.
これは言い換えると,極が安定であれば零極相殺をしても特に問題はないということか?
電流制御系(automatic current regulator : ACR)を考えるとき,PI制御系を構成することが多い.
PIコントローラ$C(s)$は $$ C(s) = K_{\rm pACR}(\frac{1+sT_i}{sT_i}) = K_{\rm pACR} + \frac{K_{\rm pACR}}{sT_i} = K_{\rm pACR} + \frac{K_{\rm iACR}}{s} $$ 電気系のプラント$P(s)$は
$$ P(s) = \frac{1}{Ls + R} $$ となる.このプラント$P(s)$の極は $$ s = -\frac{R}{L} $$ ここで,$R, L$はそれぞれモータの抵抗とインダクタンスである.これら2つは正の値を取る物理量である.
よって,この極は負の値を取るため安定. この極は零極相殺で消えてしまっても内部安定には影響がない.
以上から,電流制御系は零極相殺を含んでPIゲインを設計しても安定性保証される.
$$ T_i = \frac{L}{R} $$ つまり$T_i$を電気時定数と合わせると零極相殺が生じる.
整理していく,閉ループ伝達関数$G_{c}(s)$は $$ G_{c}(s) = \frac{C(s)P(s)}{1+ C(s)P(s)} = \frac{K_{\rm pACR}/L}{s + (K_{\rm pACR}/L)} = \frac{\omega_c}{s + \omega_c} $$ となる.以上から,零極相殺となるようにPI制御器のゲインを選ぶと,目標電流から実電流までの応答は$\omega_c {\rm [rad/s]}$を遮断周波数とする1次遅れ系として構成することができる. P,Iゲインは $$ K_{\rm pACR} = \omega_cL \\ K_{\rm iACR} = \frac{K_{\rm pACR}}{T_i} = \omega_cR $$ ルネサスの資料には,減衰係数まで入れた2次の制御系として設計していたけど,1次の系でもひとまずは良さそう.

座標変換して直流成分として扱う.零極相殺で電流制御系を組むなら,設計したカットオフ周波数よりもローパスフィルタのカットオフ周波数を小さくすると意味なくなるので注意. なんかでシミュレーションしたい.

参考文献

  • motor/brushlessdcmotor.txt
  • 最終更新: 2024/12/11
  • by yuqlid