SSI(同期シリアルインターフェース)
Synchronous Serial Interface
マスタースレーブ間にて単一方向のデータ送信のために設計された通信規格.
高速な通信速度,高い信頼性をもち,工業用アプリケーション(産業ロボット,工作機械等)の通信規格として普及.主に,絶対位置エンコーダ(アブソリュートエンコーダ)の通信インターフェースに用いられる.
Max Stegmann GmbH(2002年にSICK AGにより買収)が開発して特許を取得(DE3445617A1).特許はすでに失効.
通信の物理層にはRS-422やRS-485を採用,差動伝送によって高い耐ノイズ性を有する.
通信に用いる信号はクロックとデータの二種類.
RS422にて通信する場合にはそれぞれのペアが必要であるため,二種類の信号に対して信号線は2倍の4本必要になる.
クロックを送信するマスタ,クロックに応じてデータを送信するスレーブ,送受信を同時に信号をやり取りできる方式を「全二重方式」という.市販のRS485通信のシリアルサーボは省配線を優先し,半二重方式のものがほとんどとなっている.
stm32での実装
stm32をSPIのマスタとし,受信オンリーモード(MOSIは未接続,SCKとMISOのみ接続する)とすると,SSIを模して通信がが可能.
CUI.Incの絶対位置エンコーダ「AMT23」を用いてSSIの動作テストをしてみました.AMT23とstm32は以下の図のように接続したとします.
AMT23のコネクタから出ている信号はRS422ではなくTTLレベルのため,とくに差動レシーバなどは介さずに直接stm32のピンと接続する.