目次

インダクタ

印加する電圧に対して電流の位相を90度遅らせる性質を持つ.
流れる電流によって形成される地場にエネルギーを蓄えることができる受動素子.
電線を巻いたものが一般的であり,「コイル」とも呼ばれる.
蓄えることが可能な磁気エネルギー量はインダクタンスで決まる.単位はヘンリー(H).
電線を巻く回数を増やすことでコイル内部の地場が強くなる.アンペールの法則の法則によって求まる.
電源回路でのノイズの除去や平滑に用いる.

電流が二種類あるので注意する.たいていは定格電流と飽和電流がある.

結合インダクタ

トランスの仲間?という認識で良いのだろうか。
基本的には巻数の比率が1:1のもの

SEPICコンバータにおけるインダクタンスの選び方

結合インダクタには直列接続、並列接続時の値がそれぞれ記載されている。
型番に記載されているインダクタンスは大抵並列接続時のもの記載されている。
大体は並列接続インダクタンス×4≒直列接続インダクタンスとなる。
インダクタンスは巻き数の2乗に比例する。結合インダクタにおいて直列接続は巻き数2倍と同義なのでインダクタンスは4倍になる。
定格電流はインダクタンス全体の発熱量に依存する。直列接続と並列接続ではDCRが4倍の差となる。発熱は電流の2乗に比例する。このため、定格電流は直列と並列で2倍の差となる。

メーカ

ABRACON https://www.digikey.jp/ja/product-highlight/a/abracon/aspiaig-inductor-series
BOURNS

EMI

EMI除去フィルタ,エミフィルはMurataの商標

エネルギー

$$\frac{1}{2}LI^2$$ コイルにたまるエネルギーは時間に依存しない。 定常(ある意味最大値)の時の電流の分だけエネルギーが蓄えられている状態。

フェライトビーズ

電源ノイズの除去によく使う.抵抗とインダクタが直列接続されたような等価回路となる。
アナログ電源とデジタル電源の間に挟んでデジタル電源からのノイズをアナログ電源に伝搬することを防ぐのに使うことが多い.
所定の周波数範囲で抵抗性を示し,ノイズのエネルギーを熱として消費する. ノイズ対策全般に言えることだけど,ノイズの周波数を知ることから始めるのが重要.
多くの場合,フェライトビーズの両端にコンデンサを配置するので,特性はπ型のLCフィルタのようになるのだろうか.
AN-1368 フェライト・ビーズの特性を知る
フェライトビーズのインピーダンスは、前述のように抵抗とインダクタが合わさったような構成になる。
抵抗成分とインダクタ成分のインピーダンスが入れ替わる周波数をR-Xクロスポイントと読んだりする。
フェライトビーズは信号(ノイズ)に対して

フェライトビーズを選定するときは、除去したいノイズの周波数がR-Xクロスポイントから自己共振周波数までの周波数に収まるようなものを選定する。
また、ひつような信号の周波数帯においてはインピーダンスが低いものが好ましい。

特性カーブ

フェライトビーズは物によってインピーダンスカーブの急峻性の種類でラインナップされている。使われる材料によってこのカーブが異なる。
急峻な方が特定の周波数のノイズ除去効果が高いが共振しやすい

フェライトビーズインダクタとは
ノイズを反射、吸収するビーズ

磁気飽和

特定以上の電流からインダクタンスが低下する現象

計測方法

定義を利用し,一定電圧を印加し,電流値を積分する. 積分時間は既知なので,定義にしたがって微分することで求められる.
特開2003-111499
特開2001-069782

参考文献

https://www.weblio.jp/content/inductor
インダクタ素子の定格と種類
コイルに蓄えられるエネルギー
降圧コンバータに使用するパワーインダクタの留意点

フェライトビーズ

フェライトビーズとインダクタの基本特性とノイズ対策としての使い方
ノイズ対策の基礎 【第4回】 チップフェライトビーズ
ノイズ対策の基礎【第10回】チップフェライトビーズ使用上の注意
【部品編②】ノイズを反射・吸収するチップビーズ