目次

クラーク変換

\begin{equation} i_{\alpha\beta\gamma} = \left[ \begin{array}{r} i_{\alpha} \\ i_{\beta} \\ i_{\gamma} \end{array} \right] = K \left[ \begin{array}{rrr} 1 & -\frac{1}{2} & -\frac{1}{2} \\ 0 & \frac{\sqrt{3}}{2} & -\frac{\sqrt{3}}{2} \\ \frac{1}{2} & \frac{1}{2} & \frac{1}{2} \end{array} \right] \left[ \begin{array}{r} i_a \\ i_b \\ i_c \end{array} \right] \end{equation}

$K$は係数,絶対変換,相対変換によって値が変わる.
相対変換 : $K = \frac{2}{3}$
絶対変換 : $K = \sqrt{\frac{2}{3}}$
こうやって書くとちょっとめんどくさいが,キルヒホッフの第一法則(電流則)によって簡略化できる.
キルヒホッフの第一法則により \begin{equation} i_a + i_b + i_c = 0 \end{equation} が成立する.

相対変換は振幅が同一,絶対変換は電力が保存

実装

相対変換は振幅が同一のため,固定小数点での実装には都合が良い.
上記の式をいじると \begin{equation} \left[ \begin{array}{r} i_{\alpha} \\ i_{\beta} \end{array} \right] =\left[ \begin{array}{r} i_{a} \\ \frac{1}{\sqrt{3}}i_{a} + \frac{2}{\sqrt{3}}i_{b} \end{array} \right] = \left[ \begin{array}{r} i_{a} \\ \frac{1}{\sqrt{3}}i_{b} - \frac{1}{\sqrt{3}}i_{c} \end{array} \right] \end{equation}

トルクの換算について

クラーク変換の際に,どちらの変換を用いたかによって二相交流の振幅が変わる. このあとのパーク変換はただ回しているだけなので振幅の変化はない.
ここで注意なのが,q軸電流($i_q$)からトルクを求めるときである.
相対変換 \begin{equation} T_m = \frac{P}{2}\phi_{m}\frac{3}{2}i_q \end{equation} 絶対変換 \begin{equation} T_m = \frac{P}{2}\phi_{m}i_q \end{equation}

となる.$\frac{3}{2}$の係数がかかってくる.つまり,相対変換を使ったか絶対変換を使ったかによってトルクの計算式が変わってくる.
また,モータのカタログに記載されているトルク定数なんかも,どちらの変換によるq軸電流を使ったによってもこの$\frac{3}{2}$が含まれているかどうかも変わってくる.
注意が必要.

参考文献

3相2相変換(αβ変換)について
電動機ベクトル制御(1)座標変換の基礎
補足1:絶対変換と相対変換
第3回:d-q座標数式モデルの導出